Core i9-10850Kは8/21に6.2万円で販売予定、7.2万円の10900Kと比較したらほぼ同じ性能

CPU

Comet Lake-Sこと第10世代Coreプロセッサーは、発売当初こそ3モデルしか存在しなかったが、今では20製品が流通している。そして、2020年8月21日午前11時より、新たなモデル「Core i9-10850K」が加わることになる。型番からわかる通り、倍率アンロック(K付き)モデルとしてはCore i9-10900Kのすぐ下となるモデルで、コア数やキャッシュまわりの仕様はCore i9-10900Kとまったく同じだが、動作クロックが100MHz引き下げられている。

Core i9-10850Kの予想実売価格は6万2000円で、8/20時点ではCore i9-10900Kよりもジャスト1万円安い価格設定となっている。CPUはわずか100MHz下なのに1万円安は極めて大きい。クロックと価格を微妙に調整したCPUを出したと言えば、最近ではAMDのRyzen 3000XTシリーズを想起させる。しかし、Ryzen 3000XTシリーズはクロック微増で価格も微妙に上げて、Core i9-10850Kはクロックも価格も下げている点に違いがある。

性能差はターボブースト時の1binだけ
Core i9-10850Kのスペックについては、vProやSIPP、TXTには非対応という差異はあるが、10コア/20スレッドでTDP125Wという点はCore i9-10900Kと共通しており、その仕様は近いものがある。しかし、Core i9-10850Kはベースクロックやターボブースト時のクロックがCore i9-10900Kよりも100MHzだけ低く設定されており、性能的な差はあると考えられる。

これまで第10世代Coreプロセッサーの10コア/20スレッドモデルから選ぶ場合、実売価格7万2000円前後のCore i9-10900Kと実売価格5万7000円前後のCore i9-10900の2択だったが、後者は倍率がアンロック、かつTDPが65Wと低いためブーストがかなり早い段階で抜けてしまうという違いがあった。であるがCore i9-10850KはTDP125WなのでCore i9-10900Kと同レベルのパワーが期待でき、かつ倍率アンロックなのでオーバークロックにも挑戦できるのが利点となる。